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2017.04.06

岸田繁による初の交響曲、地元京都での世界初演が作品化 5月24日にリリース決定!

昨年12月ロームシアター京都メインホールにて初演された岸田繁「交響曲第一番」プログラムの模様を全て収録したCDが、5月24日にリリースされることが発表となりました。

彼がフロントマンをつとめる京都出身のオルタナティブ・ロックバンド「くるり」はその20年のキャリアの中で、世界各地様々な音楽に影響されながら今も活動を続けています。音楽の都オーストリアのウィーンにて制作された作品「ワルツを踊れ」は、サイケデリック・ロックから感傷的な フォークロア、民俗音楽的な曲など、彼ららしい幅広い志向性をいわゆるクラシック的な管弦楽アレ ンジで糊付けした作品として、多くのファンやフォロワーを生んだ金字塔的作品でした。元々クラシック音楽の熱心なリスナーであった岸田は、本格的な音楽教育を受けていないにも関わらず、以降 くるりの作品に自由な書法の管弦楽アレンジを用いた独特な作風を持ち込むことが多くなり、映画音楽やCM音楽作品においてもクラシック風の管弦楽作品を発表することが多くなりました。

2014年冬頃、地元である京都の名門オーケストラより一件の依頼が彼の元に届きました。自治体オーケストラとして60年の歴史を誇る京都市交響楽団より、岸田は長尺オーケストラ作品制作の依 頼を受けます。およそ1年半のあいだ書き溜められ完成した作品は「交響曲第一番」と名付けられ、 本格的な管弦楽作品でありながら、彼のこれまでの作風や多くの古典・近代クラシック音楽からの影響を感じることもできますが、全5楽章50分を超えるオーケストラ作品が訴えかけるものは、一筋縄ではいかない「名前のついていない音楽」の一種だと言えましょう。ブラジル音楽や東欧のジプシー音楽、日本の雅楽などの要素を感じることもできる、音楽ジャンルを超越した一大音楽絵巻となっています。

2016年12月4日、ロームシアター京都メインホールで行われた岸田繁「交響曲第一番」公演ですが、 ロックアーティストによるクラシック音楽作品の初演、という異例のものとなりましたが、満員御礼のオーディエンスに迎えられた岸田繁という作曲家は、作品を作り上げる能力と音楽家としての魂の強さを十二分に持つ孤高のアーティストです。そしてサウンド、演奏の素晴らしさを語らずには本作品の魅力を語ることはできません。一流オーケストラとして世界的な評価をされている京都市交響楽団の端正な演奏と、その常任指揮者/音楽監督として素晴らしいキャリアを持つ広上淳一の手腕と素晴らしいセンスもまた、本作品の魅力のひとつです。

本作は今後「シゲイチ」と呼ばれることになっていくだろう「交響曲第一番」をはじめ、その初演のために書かれ演奏された「Quruliの主題による狂詩曲」も収録されています。この作品は、彼のバンド=くるりの作品の幾つかをモチーフに変奏、再構築された組曲形式のものです。くるり好きの方な ら、どの曲のどの部分を岸田繁がどう料理したのかを楽しみながらお聴きいただくことができると思います。また、アンコールで演奏された美しい旋律の小作品「管弦楽のためのシチリア風舞曲」、岸田の歌唱による「京都音楽博覧会のためのカヴァティーナ」まで、初演プログラム全てを余すことな く完全収録しております。

日本の音楽シーンの裾を20年にわたり広げてきたくるりのフロントマン岸田繁。パイオニアであり続けてきた彼が、新たな扉を開きます。

岸田はタワーレコードの「NO MUSIC, NO LIFE.」ポスター意見広告シリーズ最新版へ出演が決定。 タワーレコードおよびTOWERmini全店にて本日より順次露出されます。

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岸田繁「交響曲第一番」初演
2017年5月24日発売
VICC-60944 / ¥2,500+税

指揮: 広上淳一
演奏: 京都市交響楽団
作曲: 岸田繁

第一部
岸田繁: Quruliの主題による狂詩曲(17分)
I  幻想曲
II  名もなき作曲家の少年
III 無垢な軍隊
IV 京都音楽博覧会のためのカヴァティーナ

第二部
岸田繁: 交響曲第一番(50分)
第一楽章
第二楽章
第三楽章
第四楽章
第五楽章

アンコール
管弦楽のためのシチリア風舞曲
Quruliの主題による狂詩曲
IV 京都音楽博覧会のためのカヴァティーナ

岸田 繁 Official Site: http://www.shigerukishida.com/
NO MUSIC, NO LIFE: http://tower.jp/nomusicnolife/


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